いじめ防止基本方針

平成26年1月策定

平成30年4月改訂

1 はじめに

「いじめはどの子にも,どの学校においても起こりえるものであること」また,「だれもが被害者にも加害者にもなり得るものであること」「けんかやふざけ合いであっても,見えない所で被害が発生している場合もあること」「いじめは人間として絶対に許されないこと」という基本認識に立ち,学校が,子どもたち一人一人が幸せを実感し,人間としての尊厳が保障される場になるように子ども一人一人を守るという強い信念をもち,いじめの「未然防止」「早期発見」「適切な対応」に全力で取り組んでいく。

 

2 いじめ防止のための取組み

(1)教職員による指導について

  • いじめについての正しい知識と理解について,常日頃から校内研修や職員会議(子どもを語る会)において周知を図り,全職員が共通理解のもと取組みを進める。
  • 心を育むメッセージを子どもに発信していく。(全校朝会での校長講話・学校だより) 
  • 教室全体にいじめを許さない雰囲気が形成され,教室の中からいじめを抑止する正義ある子どもが現れるような学級経営を行う。
  • 授業においては「共感的人間関係」が構築できるように,「聞く・話す」活動を中核に据え,子ども同士の交流の中で,できた,分かった,みんなと学ぶと楽しい,みんながいたからやり遂げられたという実感がもてる授業づくりを目指し,子ども一人一人の「自己存在感」や「自己肯定感」,「自己有用感」を高めていく。
  • 命の大切さや生き方を学ぶ学習プログラムを道徳や総合的な学習の時間に設定していく。また,教育活動全体を通じて「いじめは人間として絶対に許されないこと」を子どもたちに認識させ,見て見ぬふりをすることや知らん顔をすることも,いじめに加担するということを知らしめていく。
  • 丁寧な児童理解と信頼関係構築のためのカウンセリングマインドを学ぶ研修会を計画したり,具体的ないじめ発見のためのチェックリストを作成したりしながら,教師のいじめを見抜くための視点を広げていく。
  • 教育的諸課題から下記の配慮すべき児童への対応を想定する。

 ○ 発達障がいを含む,障害のある児童     ○ 海外から帰国した児童生徒や外国人の児童

 ○ 性同一性障がいや性的指向・性自認に係る児童  ○ 被災児童

 

 

(2)児童に培う力とその取組み

 

児童に培う力 具体的な取組み
  • 恕の心(人の気持ちや心の痛みが分かる)(思いやりといたわり)
  • 感謝の心
  • 勇気と正義
  • 共感的に関われる力
  • 自尊感情(自己存在感,自己肯定感)
  • 自己有用感
  • 心を育む読書活動の推進・ 関わりを大切にした,達成感や充実感が実感できる授業づくり
  • 互いのよさを知り,違いを認められる学級経営
  • 思いやりといたわり,尊敬の気持ち,つながる喜びを育む縦割り班活動の充実
  • みんなのために役に立っていることを実感できる,当番・係・委員会・ボランティア活動
  • 経験を広げ,新たな自分を発見できる体験活動の推進
  • 命の大切さや人権感覚,生き方を学ぶ道徳や総合的な学習の時間の充実

 

(3)いじめ防止のための組織と具体的な取組み

① 組織

「いじめ防止対策委員会(生徒指導プロジェクト)」

いじめ防止に関する措置を実効的に行うため,いじめ防止対策委員会を設置する。必要に応じて委員会を開催する。

 メンバー 校長,教頭,教務主任,担任,生徒指導主任,養護教諭
 

「拡大いじめ防止対策委員会」

家庭や地域との連携・協力が必要な際に学校評議員のメンバーを招集し,事案について協議し,最善策を練る。

メンバー
校長,教頭,教務主任,PTA会長,歴代PTA正副会会長,区長会支部長 民生児童委員代表,溝延公民館長,婦人会会長
※ いじめの内容により,教育委員会および警察と連携・協力をする。

② 具体的な取組み

<いじめの早期発見>

いじめの発見ルート

小さなサインも見逃さない

①本人からの訴え

②教職員による発見(担任・養護教諭・事務職員・業務員など)

③他からの情報提供(児童・保護者・地域・スポ少・学童など)

④アンケート調査

(県いじめ発見アンケート 6月・11月)

(学校生活アンケート5月・9月・2月)

(Q-Uテスト5月・10月)

⑤職員会議(毎月)職員打ち合わせ後(毎週)の子どもを語る会

⑥担任外打ち合わせ会(毎週)

 

 

情報提供

教頭

校長

<いじめへの適切な対応>

いじめ・サインを発見したら,また報告があったら,24時間以内に委員会を立ち上げ,動く

いじめ防止対策委員会 具体的な対応

1 事実関係の把握

 

2 対応策の協議

 

 

 

3 事実の確認

 

4 被害児童及び保護者への報告

 

5 加害児童及び保護者の指導

 

6 謝罪の場を設定

 

7 全校児童への指導

 

8 いじめの解消認識

 

9 継続的な見守り

〇誰が,誰に,どのようないじめを受けているかなどを確認する。

 

〇誰が,誰に,どのように対応するか(同時進行複数対応)

〇被害児童の安心・安全を保障し,守るための対応策を考え,伝える。

〇被害児童保護者に対応策を伝え,了解を得る。

 

〇聞き取ったことを照合し,事実を確認する。

 

〇確認した事実を被害児童及び保護者へ報告する。(校長,担任)

 

 

〇いじめの非に気づかせ,被害児童への謝罪の醸成を行う。保護者には,いじめの事実を伝え,家庭での指導と見守りを要請する。(校長,担任)

 

〇被害児童及び加害児童を同席させ,被害児童に対し加害児童に謝罪と反省をさせる。

 

〇被害児童及び保護者の了解を得て,学年・全校児童へのいじめ再発防止に向けた指導を行う。(校長,生徒指導主任,担任)

 

〇いじめに係る行為が少なくとも3カ月以上にわたって止んでおり,被害児童が心身の苦痛を感じていない場合をいじめが解消したと認識する。

 

〇いじめが解消しても,被害児童及び保護者と定期的な話し合いをもつ。